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九州と釜山を鉄道で結ぶ“日韓海底トンネル”構想とは?費用10兆円、韓国では「必要」が6割

ビジネス・ジャーナル

2021年4月20日

 

日本と韓国の関係が戦後最悪と言われる中で、「日韓海底トンネル」構想が浮上している。これは、日本の九州と韓国の釜山を海底トンネルで結び、鉄道などを走らせるインフラ計画だ。

 

韓国の最大野党「国民の力」非常対策委員長の金鍾仁氏が言及した、総距離200km以上に及ぶ壮大なプロジェクトである。4月7日に行われたソウルと釜山の市長選挙では、いずれも同党の候補者が与党候補を下した。同党のトップを務めた金氏は退任したが、日韓トンネル構想は前進するのか。

 

日本で同プロジェクトを推進する、一般財団法人国際ハイウェイ財団の佐藤博文理事長に聞いた。

 

 

――日韓トンネル構想の歴史的経緯から教えてください。

 

佐藤博文氏(以下、佐藤) 1930年代に日本の鉄道省が、九州から壱岐、対馬を経て、朝鮮半島の釜山へ至る「朝鮮海峡トンネル」を計画しましたが、その後、戦争などの理由でストップしました。戦後は、1980年にスーパーゼネコンである大林組が提唱しています。

 

本財団にとってエポックメイキングな出来事は、1981年に韓国・ソウルで行われた第10回「科学の統一に関する国際会議」で、統一教会の文鮮明総裁が国際ハイウェイ構想と日韓トンネル建設を提唱したことです。これは、日韓をトンネルで結ぶだけでなく、世界中をハイウェイで連携しようという画期的な提案でした。

 

それを受けて1982年に国際ハイウェイ建設事業団が設立され、1983年に日韓トンネル研究会が発足、1986年には日韓トンネル唐津斜坑の起工式が行われました。また、自然調査を実施し、地下ルートを検討した上で唐津、壱岐、対馬の土地を購入しました。現在、唐津の斜坑はストップしていますが、今後は2014年に起工式を行った対馬の斜坑工事がメインになります。

 

日韓トンネルの建設には約10兆円の費用がかかるため、日韓両国民が賛同する形で進めていく必要があります。本財団は、国民的世論を喚起する目的で2009年に発足しました。また、この動きを国民運動と連動して、2018年には47都道府県で「日韓トンネル推進県民会議」が結成され、国民の理解を図るための取り組みをしています。

 

 

――巨額の費用がかかる日韓トンネルを建設する意義は何でしょうか。

 

佐藤 現在、日韓間にはいろいろな問題がありますが、両国をつなぐトンネルをつくるという大きな目標に対して協力し合うことで、お互いの意思疎通が図れ、歴史的課題も解決できるのではないかと考えています。今は日韓関係が悪いから何もしないという姿勢ではなく、悪いときだからこそ、水面下で関係改善のベースとなる日韓トンネル構想について話し合うべきです。

 

2年前に韓国で行われた世論調査では、「必要である」が約6割を占めるなど、世論的な盛り上がりも見られます。日本では「なぜ韓国につながるトンネルが必要なのか」「韓国が攻めてくるのではないか」という意見があることも承知していますが、私は日韓トンネルは絶対に必要な国際的な公共事業と位置付けています。

 

 

――技術的には、難しいものなのでしょうか。

 

佐藤 基本的には、青函トンネルを掘削した技術で十分に対応可能だと思います。現在わかっている問題点としては、対馬と韓国の間(対馬西水道)に厚く堆積している未固結層の状況です。未固結層の状態、地質性状などを十分見極めた上で、工法を検討しなければなりません。それ以外の区間においても、十分な工法の検討が必要です。それらを万全に行えば、困難ではないと思われます。

 

 

――今の日韓対立については、どうお考えですか。

 

佐藤 これは、江戸時代の朝鮮通信使に学ぶべきでしょう。当時は通信使が12回来日し、日韓が深く交わる契機となりました。私は、日韓トンネルは現代の朝鮮通信使のような存在になると受け止めています。そのため、日韓トンネル建設の事業は継続的に行っていく必要があると思います。

 

菊池寛の『恩讐の彼方に』という小説では、仇同士が一緒に洞門(トンネル)を掘削していく中で、恨みも融けていく姿が描かれています。小説のモデルとなった大分県の「青の洞門」は開通するまでに30年かかっていますが、このように、日韓が力を合わせて継続的にトンネルを掘っていけば、両国の間の恩讐関係が融ける一助になると信じています。

 

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