7月15日、対馬・阿連斜坑の坑口が完成した。直径7mのドーム型の坑口が姿を現し、韓国・巨済島までの66kmの対馬西水道(朝鮮海峡)を渡るトンネルの第一歩が築かれた。全ての工事がこの坑口設置から始まり、まさに“千里の道も一歩から”の如くに、歴史的一歩が刻まれた。
5月4日の精密測量工事から始まって、約70日間にわたる工期で竣工を見た。このトンネルは調査斜坑で、4分の1勾配の急角度で1.3kmまで進み、本坑掘削の補助坑として資材搬入や水抜きを目的としたトンネルである。
トンネル直径は6mであるが、この坑口だけは1m大きくして7mとなっている。長さ(奥行き)は10mであるが、今後トンネルを延伸していく工事が続けて行なわれる。坑口向かいの岡にはウインチが、電源や水槽などの工事環境を整備していく準備が行なわれている。
日韓トンネルは国際的なプロジェクトなので、当然日韓両政府の合意の下になされる。その努力は今、並行的に行なわれている。
また、韓国上陸後は国際ハイウェイとして、北朝鮮を通り中国・北京まで伸びていくことを考えれば、北朝鮮や中国との関係も視野に入れていくべき壮大なものである。冷戦後、宗教対立や民族対立が世界中で表面化している今日、平和を作る構想は多くない。
日韓トンネルは東北アジアに平和をもたらし、世界に平和の夢を実現する具体案となることはまちがいない。人は平和を作る味を覚えたら、戦争はしなくなるだろう。日韓国民の皆様、日韓トンネル実現に向けて、共に工事に参加しましょう。